雑感
 2005.01

私の好きな韓国女優/  ソン・ユナ 




仕事のついでに秋葉原の電気街に立ち寄り、
懲りもせずまたもや韓国ドラマの「ラブ・ストーリーBOX.1」を購入した。
購入にあたり
昨年12月に購入したチャン・ドンゴン主演の「LOVE−サラン」と
同じくペ・ヨンジュン主演の「の群像」とどちらを買おうか大変迷った。


常識的な順番であれば、
当然「愛の群像」なのだが、
ペ・ヨンジュンの出演作なら販売数も多いだろうから、いつでも買えると思った。
一方の「ラブ・ストーリーBOX.1」は
「愛の群像」に比べ、そんなに人気商品と思えなかったし、
在庫のあるうちしか買えないかと思ったので優先したのだ。


なぜ、「ラブ・ストーリーBOX .1」に興味を持ったのかといえば、
はっきりいって作品なんてどうでもよかった。
確かにこの作品には
イ・ビョンホン、ソン・スンホン、ユ・ジテ、
イ・スンヨン、イ・ミヨン、チェ・ジウ、キム・ソナ、ハン・ゴウンなど
錚々たるメンバーが出演しているドラマであるが、
早い話し、
ソン・ユナが出演している作品なら何でも欲しいと前から思っていたからだ。
これは、ある意味で収集の一環といってよい。
演技力があり美人の誉れ高い彼女の出演作品なら何でも観たい、
買いたいというファン心理である。


本作(BOX .1)は4話構成で、
ソン・ユナは第3話の「遺失物」の主役である。
それにも係わらずBOXの表紙に彼女の顔写真は載っていなし、
第3話のパックにも
出演者の序列が「シルミド」に出演していた
ホ・ジュノ(彼は「ホテリアー」の副総支配人としてソン・ユナとともに出演していた。)の
次にソン・ユナが並んでいるのだ。


はっきりいってこの発売元は一体何を考えているのかと思ったが、
他の商品でもよくある話しで、
発売時期に話題の作品なんかが出ていると
共演者でも主演扱いでプリントされているケースは今回に限った話しではない。
往々にしてこのようなことは承知しているのだが、
ファン心理としては腹が立つのである。


彼女は前述のとおり第3話で、
彼女を捨てた男がまた戻ってくることを待ちわびる
地下鉄遺失物センターの美人ながら
何処か陰りのある仕事熱心で有能な女性社員を演じているのだ。
本作は99年の作品で
韓国では00年に放映されたようだが、
98年に出演した「LOVE−サラン」で
薄幸の女性ヒスよりも年上で
人生に少し疲れた雰囲気とメイクを施した女性を演じている。
また、
声のトーンと話し方もそれに服装も
ヒスのように恋する女性とは違うので平凡な声と地味な服に変えている。
それにこのドラマでは事務服のミニスカート姿は結構いける。
彼女は本当に脚がうっとりするほど綺麗だ。
また、走るシーンもあるのだが、
彼女は少し内股で如何にも女性が走る姿とは違い、
スポーツ選手のように
綺麗なフォームで走り運動神経は相当よさそうな感じだ。
また、ホ・ジュノと酒を飲でいるシンーンで
酔って何ともいえない可愛いい声をあげるところがあるのだが、
これが妙に耳に残っている。


彼女は韓国女優の中でも有数のインテリ美人で
スタイルの良さには定評があるのだが、
本作および前作でも地味で目立たない女性を演じるため、
美人のイメージが表に出ないように
押さえた平凡な女性の雰囲気を作っている。
これはこれで慎ましやかな女性でいいのだが、
ファン心理としてはどうして彼女には、
親友チェ・ジウのような華やかなヒロイン役がなぜないのか不思議な感じである。
やはり演技派の女優としてのこだわりなのか、
或いは製作側の意図によるものなのか私には解らない。


ファンとしてはこうした地味な役柄の演技も観たいと思う反面、
華やかなヒロインも演じて欲しいと思わざるを得ないのだ。
いずれにしてもどちらの役回りも観たいことには違いないのだが、
女性が最も輝いている20代に
等身大の美人ヒロイン役を願っていたのだが、
私の好きな作品「ホテリアー」で唯一華のあるヒロインを演じてくれたのは、
救いであった。


それでも
このドラマでは二人の男性(ペ・ヨンジュン、キム・スンウ)から愛されるものの、
通り一遍のヒロインを演じたわけではない。
仕事は有能で知性溢れる一方で、
おっちょこちょいで短気、それに早口で捲くし立てるなど、
大抵の人達が理解している普通のヒロインとはかなり外れた役柄なので、
このヒロインの姿に戸惑う視聴者は多かったに違いない。


私など逆に
あの「ホテリアー」のソ・ジニョン役のキャラクターに
いたく気に入った一人だが、
ソ・ジニョンは、私がかつて青春を謳歌していた頃に
恋人にしたいタイプの女性だったのか、
或いはソ・ジニョンを演じたソン・ユナに惹かれたのか
どちらなのかどうも漠然としている。


では
ソン・ユナ=ソ・ジニョンのどこに惹かれるのかと問われると、
あの性格なのか? あの容姿なのか? 
或いは理屈なんかない、
ただ好きなだけなのかと考えてみるものの、
はっきり言ってよく分からない。
そんな風に思っていると、
「冬のソナタ」でユジンやミニヨンがそれぞれ違う場面で、
「好きだというのに理由なんか要らない」と語っていることに、
けだし名言と思ってしまうのである。


しかしである。
それだけでは説明にならないので、
理屈をつけてその理由を再度試みると、
実は「LOVE−サラン」の薄幸の運命に耐える美人女性も愛おしい。
「ラブ・ストーリー(遺失物)」での過去を背負い続ける仕事熱心な女性も
心を開かせたいと思うほど好きだし、
「ホテリアー」の元気で有能な女性も好きであるとなると、
早い話し
女優ソン・ユナ自身が好きだからになってしまう。
ただし、
ソン・ユナ自身のパーソナリティーは解らないので
ならば一体何なのかになってしまうと元の木阿弥状態で、
好きだという理由が無くなってしまうのである。


もし、
理由をつければ4人とも美人でスタイル抜群であること、
仕事に熱心で有能、
ファッション・センスも役柄によって異なるのだが
良いことが挙げられる。
それにソン・ユナを除く3人はドラマ上人柄も悪くない。
こうなると、
やはり魅力的な女性を演じる
ソン・ユナという女優の演技に魅了されたというのが答えか?


何の脈絡も無く
ただ美人だから好きではあまりに脳がなさすぎるので、
もう一つ付け加えるとすれば、
彼女は役柄によってメイクで顔も変えるし、
役に完全移入するかの如く別人格のように見えるのだ。
従って、
多くの視聴者はソン・ユナのクレジットがなければ、
あの美人女優ソン・ユナとは多分気が付かず
上手い演技をするあの女優は一体誰と思うかもしれない。


それにしても、
私は洋の東西を問わず
今までこれほどまでに関心を持った女優はいなかったように思う。
自分でも不思議なぐらい肩入れする女優ソン・ユナに、
首をひねるぐらいの不思議さを感じるのである。


彼女がつくるドラマの主人公は
どれも私の期待を裏切らないいい女なのだ。
これほどまでに惹きつけるのは
本質的にソン・ユナが醸しだす知的で淑やかな雰囲気、
洗練された容姿や美声が
ひょっとすると若いときから私が無意識のうちにイメージする
理屈抜きの理想として画いているタイプの女性なのかもしれない。
従って、
そのイメージが感覚的に合致したとき、
その瞬間から特別な存在になるのだ。


この感覚は
「冬のソナタ」のユジンとチュンサン、ミニヨンとの関係と
同じようなものではないのかと思うのである。
実際説明し難い動物的な感じではないだろうか。
事実無意識のうちに形成された私独自の基準は、
今も20代の独身時代を振り返えってみても全く変わっていない。


ソン・ユナは今年6月で32歳になるのだが、
まだまだ彼女の雰囲気であれば
十分20代を思わせるヒロインを演じられると思うので、
一作ぐらい是非とも肩のこらない自然体のいい女を演じて欲しい。
今の彼女ならまだ遅くはない。





戻る